toggle
2019-10-18

田中メカ先生×緑川ゆき先生スペシャル対談! 第4回

10月27日(日)の一日限定、マンガラボ!×LaLaがタッグを組んだ新コンテスト「ラララボ!1dayハイスピードマンガ賞」が開催されます。投稿してからデビュー決定まで、たったの1週間! 投稿作品すべてにLaLa編集部員がコメント! さらに田中メカ先生、草川為先生、藤原ヒロ先生、白泉社 菅原社長・鳥嶋会長からもコメントがもらえるかも?

コンテストの詳細はコチラ>>

このコンテストの開催を記念し、前回に引き続き田中メカ先生と緑川先生のSP対談を掲載。今回は最終回!ララでマンガ賞の審査員も多く務めてらっしゃるお二人に、20年間で一番うれしかった事や、投稿作品への事についてお聞きしました。

第1回はコチラ>>
第2回はコチラ>>
第3回はコチラ>>

◆マンガ家を20年続けてこられて

――20年のマンガ家生活の中で一番嬉しかったことについて伺わせてください。

緑川ゆき先生(以下、緑川) 私はやっぱりアニメ化というのがあります。
「アニメ化の企画を書いて持ってきてくれた人がいます」という話を当時の担当さんがしてくださったんですね。その時は「でも、流れるかもしれません」というお話は聞いていて、でも嬉しくてドキドキしていて…。その後「アニメ会社の方がロケハンに行きたいそうなのでお会いしましょう」という話になった時に「あ、決まったんだ」と思って。ロケハンの時にアニメ関係者の皆さんお話して興奮し過ぎて、帰りのタクシーの中で「幸せだなあ」と。

――メディア化というのは、やはりとても大きい出来事ですよね。

緑川 あとはサイン会で読者さんが会いに来てくださるのが。こんな私に緊張して、ブルブルブルってしながら会いに来てくださる方を見ると「すごく幸せ」って思いました。もう一つは、デビューのお知らせというか、最初に『LaLa』に投稿してお電話をいただいた時です。初代担当さんが留守電に入れてくださっていたんですよ。でも、早口で何を言ってるか分からなくて(笑)。「嬉しい」っていう気持ちと「何ておっしゃっているんだろう」っていうので、忘れられない思い出ですね。その三つが。

田中メカ先生(以下、田中)  やっぱり私もドラマ化かな。ドラマ化が決まったというか、お知らせを受けるときは本当にポカーンとしてたから。

緑川 なんか実感湧かないよね。

田中 本当に結構、実感が湧かなかったんですけど、多幸感というか「幸せだ」ってなったのは打ち上げの時でしたね。「人生でたぶん一番最高潮の時間だな、今は」って。私の原作があって、こんなたくさんの人が動いたんだ、と。実際に目に見える形でスタッフの方とか、キャストの方とかが並ばれていて、生歌聞いたりとか。で、なんかプロデューサーの方がワンワン泣いているのを私も一緒に抱き合ってワンワン泣いたり。

――すごい体験ですね。

田中 「あ、いまだな」と思いました。いま死んでもいいって、その時は。すごく死ぬ前に思い出す瞬間なんだろうなって。

――田中先生は、デビュー決定の時はどうでしたか。

田中  私はLMS(ララマンガスカウトコース)のベストルーキー賞を受賞した時にたぶん一番喜びました。
デビューが決まった時は、もう次の漫画賞に出す作品を描いている最中に「決まったよ」と言われたので、「どうするんですか。次の投稿作もう描いちゃってますけど」となり…(笑) 担当さんから 「じゃあ、それを選考に出しましょう。もう下絵がきれいに入っているから、ネーム選考の時に有利ですよ」と言われて。元々投稿しようと思っていた作品が通ってくれたんで、それがデビュー後第一作になりました。

――すごい。だから、こんなに早いんですね。『LaLaDX』1998年7月号にベストルーキー賞を受賞した『天然求心力α』が掲載。その後、デビュー作『Light Right ラビット』が9月号、デビュー後一作目の『無敵のハートビーター』が11月号、『変化の法則』が99年1月号に掲載されています。

田中 そうそうそう。連続で載るのを目標にしようって思っている最中に『お迎えです。』の提案が来て。たぶん、ネームがめちゃくちゃ早かったんだと思います。やる気に満ち溢れてますね。働いていたというのに、この頃は。嬉しかったのは、あとはファーストコミックスかな。

緑川 私も、ファーストコミックスはすごく嬉しかった。

田中 「あ、出してもらえるんだ」って。『お迎えです。』を3作描いて、「2本読切を収録して出しましょう」「ありがとうございます!」みたいな感じで。

緑川 でも、コミックスでいうと私も『夏目』の1巻の時に、初めて帯を付けていただいて。

――昔は帯をつける習慣がなかったらしいですね。

緑川 当時の担当さんが一生懸命 帯をつくってくださって、すごく嬉しかったです。

 

◆投稿作は、とにかく好きなものを描いて。

――LMG同期のお二人ですが、マンガ賞の審査員を始めた時期も同じ頃でしたね。お二人が審査した回で石原ケイコさんがデビューしてらっしゃったり…。

緑川 石原ケイコさん、覚えてます!すごく上手くって。雑誌に載っていてもいいくらいの画面なのに、何でまだデビューされてないんだろうっていう。

田中 最近だと、屋丸やす子さんとかは覚えてますね。「すっごく絵の上手な方だ!」って。

田中先生、緑川先生が同タイミングで審査をした回の総評コメント。

緑川 審査用紙って、どのくらい書く?

田中 他の審査員の先生の用紙は見れないからね~、皆がどれくらいの量書いてるのかが…。でも、いっぱい書いても、誌面のLMGの結果発表ページだと、載るのちょっとだけじゃない!端折られてしまうから!

緑川 そうそう!投稿してくれた人にお手紙書くみたいに、「ここがすごい好きで」「ここがすごい良かった!」って書いてるんです。でもやっぱり投稿作だから、褒めるだけじゃだめだろう!と思って、「何が気になっただろう」って事を最後にちょろっと書いてます。結構な文字量を書いてるんですけど、雑誌に掲載される時は、褒めてるところと褒めてないところも抜かれちゃうから…。

――デビューが決まった方には、ちゃんと読み上げて全部お伝えしてますよ!(笑)

緑川 でも何か、「こんな偉そうなこと言ってないよー!」っていう。

田中 ねー!(笑)そうなの!意訳が強いー!

緑川 だから次回からはゼッタイ誉め言葉しか書かない!と思うんだけど、投稿者さんが熱く描いてるから、こっちも熱くなってしまって…。「何であんな良いキメゴマを大きく描かないんだ!」って書いてしまったり、「こんな素敵な場面ならもっと欲を持って構図を考えてもいいのでは!」って書いてしまいます。

田中 私もできる限り、批評では、そのお話に出て来るキャラクターの名前を書いて「〇〇ちゃんの気持ちがどうだった」というように、具体的に書くようにはしています。ふわっと言っても伝わりにくいかなって。なるべく具体的に。それでもやっぱり、どう言ったらいいかわからないような作品もあったりするから、その時はふわっと書きますけど…。なかなかアレも大変だよねぇ。

――読んでいただくだけでも、本当に大変ですよね。

緑川 「もうやっと抜けた!」っていう迷宮にもう一回引き込まれるじゃないですか。「面白いってなんだ?」ってところまで戻されちゃうので。
情熱はわかるけど、「起承転結に乗っかるだけじゃ だめなんだよ、漫画って!」っていうのとか。あと、「このフリだったらこのオチだよね」って言うのを、まんまやってる方とかいらっしゃって。それがそのまま最終選考まで来た時に、「アレ?編集さん的にはこういうのをやっぱ求めてらっしゃるのかな?」と、迷宮に入るんですよ!

田中 あぁ~。

緑川 ものを作る時に、「このフリをしてAというオチを思わせておいて、ヒネるためのフリじゃなかったのか!」って。本当にこのまま真っ直ぐきちゃったものが描きたかったのか?っていう。この次に、この人何を描きたいんだろ?っていう。上から目線ではないんですけど、編集さんに持って行って「私これが描きたかったんです!」ていう作品が、コレで悪くはないと思うんですけど、コレを見せて編集さんに何を売り込もうと思ってるんだろう?っていう、変な迷宮に入り込んでしまって…。

緑川 野心家で、わかりにくいけど「私こんなのを描きたいんです!」っていう方の作品を、やっぱり「面白かった!」って思うんですけど…。

田中 結構そういうのが落とされちゃったりね。

緑川 そうなの!その時に、私やっぱり見る目ないな、って。

――いやいや!

田中 審査側は、決してこっちが評価したものが上にいくとは限らないっていう怖さがあって。で、いつもそれで「あ、違った…」って。「ゴールドデビュー賞だ!」って書いたものが「審査員特別賞」とかだと、「アレ?ダメなの!?」と…(笑)。

緑川 でもやっぱり、全体でみると粗削りがすぎるだろう!と思うものでも、「こんなの描ける人いないよな」とか、コレを「思い切って描こう!」っていう人いないよ、こういうタイプの人を放流しちゃっていいの!?っていうのはあるんですよ。やっぱり同じ雑誌だから、自分が描けなくなった時に、そういう人達が雑誌を引っ張っていってくれるわけじゃないですか。

緑川 「わー!頼もしい!」って思う方とかも、たまにいらっしゃるんですよね。やっぱ漫画ってこうだよな、これぐらいの野心がないと!って。期待もこめて素敵だなと。「やっぱり漫画って面白いものかきたいよね」って、読んだ側も思うっていう。

緑川 でも最近は、ファンタジーだったら設定から立ち上げているというか。説明を四角いモノローグの枠で「この世界はどうのこうの~」じゃなくって、ちゃんと会話内で説明できる、漫画力が高い方がけっこう多くて。だから最近は、審査読み終わって雑誌1冊読んだなーってくらいの気持ちになれる事が増えたので、だから反対に言うと「頑張んなきゃ!」って気持ちになる事が増えたんです。

田中 投稿本数は少ないけど、レベルが上がってるというか。

緑川 方向性は違うかもしれないけど、私は漫画チックなものが好きだから、入り方が特殊だと「おお!」ってなる。

――もちろん、回によってもムラがありますが。

田中 その回の審査員が誰か、によってもかなり命運は変わると思います。私がデビューが決まったLMGの審査員が、成田先生と森生先生だったんですが、他の先生だったらまた違った結果だったかもしれないっていう。そういうタイミングはあるのかなって。LMGの場合、募集ページに「次の先生はこの先生です」って載ってるから、自分の作品にうまく波長が合いそうな先生が審査員の回を狙って投稿するっていうのも一つの手かもしれません。

緑川 ね、けっこう大事だと思う。だって、やっぱり面白いものを見たら熱量でね。

田中 やっぱり、読んで欲しい先生もいると思うし。それ狙うのもアリかなって。

――投稿者さんの中には、この先生が好きで、この先生に自分の作品を見てもらいたい!って方も多くいらっしゃいますね。

田中 直接、批評をいただけるわけだし、それはいいよね。あんまり考えたことなかったけど、当時(笑)

緑川 投稿作って、描きたいものを描いて出した方がいいと思う。うまく描けなくても、描きたいものを描いて出した時に、アドバイスしてくれるのが編集さんで、その中で研磨されて上手くなっていくと思うから。「こんなものが載るだろう」とか「こういうのが完成度高いだろう」っていうのも大事だけど、それは担当さんと組んでから練っていけばいいことで、とりあえずは自分が描きたいものを描いて、「漫画描くの楽しい!」って思うのが一番。

田中 審査をする作家さんってなんだかんだ一番そういうのが刺さる。熱があるものは分かっちゃう。作家さんはそういうのを評価しがちだし、編集さんは編集さんで、雑誌で即戦力でやっていけるかとか、伸び代を見るのが編集さんの役目だから。我々作家は別のところでそれを評価したら良いのかなとは思っています。だから私たち作家が、「この子は叩いたら伸びる!」とか「すぐにもう原稿料払ってもいいレベルだ!」とか言わなくてもいいかなって。作家としての“色”だけちゃんと見て、一番色の濃い人を探せばいいかなって。

緑川 たぶん好きなものを描いてれば、編集さんの方が「この作家さん好きだな」とか「この作家さん面白いもの描けそうだな」って思ってくれると思うんですよ。

例えば、(言い方は悪いんですけど)題材がつまらなくても、この会話のテンポとか、このユーモアのセンスってウチの雑誌にはないから、この会話のテンポで別の話描かせたいな、っていう作家さんていらっしゃると思うので。だから本当に、描いてて楽しいもの、描きたいものを描いて出して、編集さんに見つけてもらうというのが一番いいと思う。

田中 そうだよね。そしてそれが「雑誌に描く」という事なんだろうね。

――20年前と、マンガを取り巻く状況も全然違いますよね。

田中 正直、自分が今20代で雑誌に投稿するのか、それとも即反応のくるTwitterやpixiv、コミティアなどの媒体に行ってしまうのか、というのは悩むかもしれない。
でも、やっぱり伝統ある媒体ではあるじゃないですか、雑誌って。かつ、編集さんに見てもらえてデビューできるのは、言い方はアレだけど、やっぱり箔がつくというか。ひとつのブランドとしての価値はあるのかなと。勿論pixiv等にマンガをあげてスカウトされてキャリアを積まれる方もいらっしゃると思いますが、編集さんに見ていただくというやり取りが、あった/なかったというのは、やっぱり違うと思いますよね。「怖い」というのはわかりますけど。(笑)自分の作品をジャッジされるという事に。

緑川 雑誌は【定期】の強さがあるから、「この日が来れば先が読める」というのが糧になるという人もいると思う。自己発信してると、気分が乗らないと描けない・更新できない、という事もあるじゃないですか。でもやっぱり雑誌だと締切があるので。ものすごく苦しい事ではあるんですが、締切があるから仕上げられる、という方もいらっしゃるのかなと。

田中 それは大きいよね。

緑川 それに、雑誌って色々 自分以外の作品も載るじゃないですか。だからこそ「出し抜ける」という面もあったり、他作品との駆け引き的な所も面白かったりするので。他の方の作品を見た時に、「あ!同じだ。井戸に落っこちてる!」と思ってしまったり(笑)

――作中のイベントが被ってしまうという事も、雑誌では偶にありますよね。(笑)

緑川 でもやっぱり、「一人じゃない」っていうのは強みだと思いますね、ライバルだけど。この先生が載ってるから雑誌を買って読んでくれる人がいる。その時に雑誌をパラパラめくってさえくれれば、「私はこのシーンで読者さんを落とすぞ!」という事はできますよね。個人発信と違ったチャンスはものすごくありますね。私は雑誌じゃないと読んでもらえないタイプの作家なので、ものすごく雑誌には思い入れがありますね。

緑川 あと、雑誌はコンペがあるので、色んな方が落ちてこのページをもらっている。だから一人でも多く読んでもらわないと甲斐がない、と。

田中 私も、昔は絵があまり上手くなかったので、「絵が上手い先生方の間で箸休めになればいいや」と思ってたんですけど、『お迎えです。』の後半とかはアンケート1位をもらえる事が多くて。1位をもらえるという事は、ちゃんとしないとダメじゃん!と。他の先生方を差し置いての1位なわけだから、甘えは許されないなと。

――アンケートに関しては、我々編集も「トップを取りたい!」という想いは強いです。少し話がずれてしまうのですが、マンガ家としてやっていく上で、一番大事な力って、どういった部分でしょう?

田中 多分ゆきちゃんとは違うと思うんですが、普通に社会人としての社会性かな。マンガ家に“なれる”ことと、マンガ家を“続ける”事は違うと思うんですよ。続けられる人は少なからずちゃんとしてると思いますよ。

――確かにそういう面もあるかもしれません。

田中 もちろん人気とか才能で、いくらでも続けられる方もいると思います。でも、自分のパターンをつかむ事、自分の作風をどこまで客観視できるかってことが大事かな、と思います。自分の場合はね。でもそれは20年間描いてるからこそ出来ることで。「こういうものを描いてきて、こういうものが得意/不得意」「これを描いたけど人気があった/なかった」じゃあ次はどうしようと。データがあるから取捨選択をしながらできる事ですね。より商業寄りというか。

田中 『キス早』でそういう部分を確立した感はあるんですけど。自分が「描きたいもの」というより、読者さんが「求めているもの」を描けるようになったのかなと。
でも、期待されてるものが見えてしまってきてはいるので、「そうした方がいいのかな」と思ってしまうのが「商業だなぁ」と。(笑)

――そうは言っても、作家性みたいなものが、田中先生には強くあるじゃないですか。

田中 でも、社会性みたいなものを大事にしてるから、編集さんは私と仕事しやすいだろうなと勝手に思っていて。それもある意味 自分の強みかなと。(笑)
いつも言ってるんですが、同じくらいのレベルの面白い作品が2つあった時に、ゼッタイに締切を守る人の方が良いに決まってるじゃないですか。そういう選択の時に有利になるように、普段から良い子にしてるという。(笑)

 

◆投稿者の方へ

――本当にたくさんの事をお話をありがとうございました。最後に投稿者の方とお互いへメッセージをお願いします。

緑川 漫画を書くのが好きだったら描いて出して欲しい。傑作を描いているかもしれないし、埋もれていいような才能じゃないかもしれない。そういうのを投稿するのは、すごく怖い事だと思うけど、大好きな漫画を描きながら生きていけるかもしれないので、描けるなら出して欲しい。落とされて悔しいって思うのなら、書くのが好きってことだと思うので、誰かに見てもらったり評価して貰えるところに一回出すのはすごく大事だと思います。

田中 試す機会がせっかくあるんだから、それを利用しないのは損だと思いますよね。評価が低かったとしても否定されてるわけではなくて、「そこから」どうするかだから。自分の位置を確認できるいい場所だと思うので、怖がらずに。
やっぱり怖いと思うんですよね。私も最初自分の作品が「つまらない」と否定される事が怖かった。でもそれはあなたの作風を否定しているわけではなくて、「もっと良いものを描けるでしょ」っていう応援だと思って。

田中 「ここをこうしたら、もっと良くなるかもしれない」というアドバイスがもらえるので、自分を伸ばしたかったら是非投稿して見てほしい。やっぱり編集さんに、人に見てもらうと伸びるんだよ。自分がそうだったと思うし、『お迎えです。』をやった2年の伸びは半端じゃなかったので。実地でのアドバイスと雑誌に揉まれた感がすごかったです。こんなすごい人たちが載ってるんだから「そのレベルに合わせなきゃ!」と思いますからね。

――やっぱり雑誌に載るという経験は大きいですか。

田中 大きいと思いますね。「下手―!」って凹みますからね。自分で見てる分にはそれが自分の基準だから「頑張った!」って思って出すけど、いざ他の絵が綺麗な作家さんと並ぶと「うわーっ」て凹むので。読んでもらえたら面白いって言ってもらえる自信はありつつ、絵が下手とか技術が足りないのは、雑誌の中で読み飛ばされてしまう要素になりうるので、どうしたら手を止めてもらえるんだろうって試行錯誤しました。手を止めてもらうための、コマ割りとかを修行をした気がします。

――マンガを描く事が好きな方、描いてみたいと思っている方、勇気を出して描いて・投稿をしてみてください。LaLa編集部一同、心からお待ちしています!

――最後に、お互いにメッセージをお願いします。

緑川 でも本当に描き続けてくれれば。

田中 ねー本当お互いそうなんだよね。

緑川 なんか、やっぱり励みになるよ。「あ、メカちゃん描いてるな」っていうのは。

田中 それなんだよね。お互い近いところで描いてるなって確認する事が、何よりも励みになってる。応援になってるよね、お互いに。頑張ろうぜっていう。

緑川 だから20年って聞いて「え!?」って驚きました。ものすごく頑張ってたけど20年も頑張ってのかという。

田中 20年間ずっと交流があったわけではないので。

緑川 でも、全然変わってないね。

田中 だけど、お互いがそばにいる事は分かっているので。なかなかないよね。

緑川 ありがたいです。今回会わせていただいて。

――長時間、ありがとうございました!
田中メカ先生から直接コメントがもらえるチャンスが!?「ラララボ!1dayハイスピードマンガ賞」は、10/27(日)に開催です。一次審査通過者には、緑川ゆき先生描き下ろしイラストを使用した図書カードも。皆様のご投稿、お待ちしております!

■田中メカ
1998年『Light Right ラビット』にて第18回LMGフレッシュデビュー賞受賞。2016年に最初の連載作品『お迎えです。』がTVドラマ化。現在『花ゆめAi』にて『鉄壁ハニームーン』を連載中。主な代表作に『キスよりも早く』『朝まで待てません!』等。
■緑川ゆき
1998年『珈琲ひらり』にて第18回LMGフレッシュデビュー賞受賞。2008年に『夏目友人帳』がTVアニメ化。第六期まで放送され、2018年には劇場版も公開された。『LaLa』にて『夏目友人帳』大好評連載中。主な作品に『蛍火の杜へ』『あかく咲く声』等。
関連記事