toggle
2024-05-29

祝・マンガラボ!5周年記念インタビュー!! 第4回/eruko先生

2019年3月に本格オープンしたマンガラボ!は、おかげさまで5周年を迎えました!

それを記念して、3年ぶりにマンガラボ!出身作家さんと担当編集の対談企画が復活! 知っているようで知らないマッチングしてからデビューまでのお話や、連載にまつわるエピソードに答えていただきました!
第4回は、現在マンガParkで『営業部の高杉さんは心臓に悪い』を連載中のeruko先生です!

♡『営業部の高杉さんは心臓に悪い』はコチラから
♡eruko先生の作業環境プロフィールはコチラから

マンガラボ!に投稿したきっかけとマッチングの経緯を教えて下さい!

eruko :とにかく絵をなんとかしようという状況で、どうせならマンガで練習しよう!とショートマンガ(※)を描きました。白泉社がもともと好きだったのと、この絵って編集の方から見てどうなのかな、と知りたい思いもあり、投稿しました。

花ゆめ山本 :ご投稿作は、どれも決めシーンの破壊力がすさまじくて、短いページなのですがものすごく萌えた覚えがあります。あと絵柄がとても好きでした! かわい~いお話なのにキャラの仕草やエピソードにリアリティがあって、その日常感と、そこから来るドキドキ感もツボでした。

eruko :マッチングのタイミングは、投稿してから多分1か月以上は経ってたので「わ!今なんだ!(笑)」と思った記憶があります。

花ゆめ山本 :担当希望を出そうか考えているうちにerukoさんがマンガラボ!で月間MVPを取られて、やばいこれは他の色んな編集の目にも止まってしまう!と思い、急いで担当希望を出しました……(笑)。

eruko :たまたまその時に描きたいものがあったので、結果ありがたい時期でした(笑)。

※…eruko先生のマンガラボ!初投稿作品『彼女にいつでもキスしたい男の子

初回の打ち合わせではどのようなお話をされましたか?

eruko :初めてお話しした印象は、明るくて優しそう〜という感じでした。浅くてすみません(笑)。

花ゆめ山本 :投稿作の好きだったところを色々とお伝えして、あとは「花ゆめは本誌以外にもマンガParkだったり、他の媒体にも自由に挑戦できますよ」というお話をさせていただいたんじゃないかなと思います。あと今後の参考用に、過去作のデータも頂いて拝見させていただきました。

eruko :そうでしたね! 丁寧にマンガを読み込んでくれる方だなと思いました。あんまり制限はかけられず、「なんでも送ってきていいよ!」って感じだったので、「なんでも送ろう」って思った気がします。

そこから連載を立ち上げるまでの経緯を教えてください!

eruko :連載の元になった作品は、花とゆめ編集部内でマンガPark読切募集があったときに、身近なときめきを、短いページ数でなら描けるかなと思って提出したものです。オフィスの素材を買ったし……という感じで……。キャラはマンガラボ!に投稿してた2人をほぼそのまま流用し……(笑)。

花ゆめ山本 :花ゆめ内での反応が良く、連載でやってみては……というお話になりました。提出したものはほぼ完成版の1~3話目と同じで、高杉さんと堤さん、双方のキャラが立っていたし、ときめきのツボも押さえていて最初からすごく面白かったです。

eruko :連載にするとなると、結構大きなときめきが欲しいって修正はかかった気がします。難問であり、今では考えるのが一番楽しいところでもあります。

花ゆめ山本 :確かに「最後にさらなるきゅんをぜひ……!」というのは、今もたびたびリクエストさせていただくところです。きゅんというより“ぎゅん”!な、破壊力強めのときめきを最後に作れるように試行錯誤していただいています。

ネーム修正などのやりとりの中で、印象的な出来事はありますか?

eruko :3話のネームを何回か直して、これなら通るだろう……多分……って提出したら「心臓もぎ取れるかと思いました」って聞いたことない表現で返ってきて(笑)、かなり嬉しかったです。

花ゆめ山本 :あれは期待をぐんと超えた、これだ~!っていうラストシーンが返ってきて、とっても興奮しました(笑)。

eruko :でもそれ以上に、何回でも「なんかちがう」と言ってくれる根気強さが印象的で、何回か面白くないネームを出しちゃったときの、昔からの「『言っても無駄』って思われるかもしれない……」的な不安がなくなり、「へぇ……失敗しても、もう一回やればいいんだ……」っていうマインドに再教育してもらっています(笑)。

花ゆめ山本 :何度か直しをお願いしてしまうこともあるのですが、そのたびerukoさんから最強の完成ネームが上がってくるので、毎度すごいな……と思います。担当編集ですが、同時に作品のめちゃめちゃファンなので、読者目線で気になることはなんでも伝えたいなと思っています。

そんな『高杉さん』も、連載開始から1年半を迎えられます。お気に入りのキャラやエピソードを教えてください。

eruko :高杉さんにときめくな〜と思って描き始めたマンガでしたが、回を追うにつれて好きになったのは堤さんです。少女マンガでは、女の子をそんなにメインで描くべきじゃないと思っていたんですが、描いた方がいいって言ってもらったので、そこから自由度がすごく上がりました。

花ゆめ山本 :堤さんは本当に可愛いヒロインですよね……(笑)。小さなことにもどぎまぎしたり、頭の中でぐるぐる考えちゃったり……その普通っぽさや、小動物感がすごく可愛いなと思います。応援したくなるし、見ていて幸せな気持ちになるヒロインなので、今後もたっぷり描いていただきたいです!

eruko :お気に入りのエピソードは11話です。他の人がちゃんと堤さんに影響を与えて、堤さんが行動して、高杉さんも違う反応をする。多人数キャンプのシチュエーションも上手く使えたかなと思います。

花ゆめ山本 :キャンプ回は、会社外に出たならではの展開・心情が色々と見られて私も好きです。何より花火のシーンが最高……。

「会社外」というお話が出ましたが、オフィスものを描くにあたって、意識されていることはありますか?

eruko :主人公目線で読んでもらうことです。オフィスで恋愛してる人を側から見ると「仕事してくれ〜」という気分になるので、他人事ではなく自分事として読んでもらうのが目標です。

花ゆめ山本 :たしかによく、自分たちが同じ会社で働いているとして、気になるようなモーションは避けたいですね……みたいなお話はしていますね。

eruko :あとは仕事のミスはしないこと。リアルに感じてほしいけど、リアルの嫌なことは思い出してほしくないという思いがあります。

花ゆめ山本 :読者の皆さんにプラスの気持ちで読んでいただけたら嬉しいなと思っています。

マンガラボ!でデビューして良かったことを教えてください。

eruko :人生で初めて他誌に投稿した32Pを完成させるのに1年半くらいかかったことを思うと、マンガラボ!では3Pで読んでもらえたなんて夢のようなことだなと思います。担当さんがいると、本当に違うマンガが作れるし、自分とは違う見方をする人に見てもらえるというのはそれだけで価値があると思います。

花ゆめ山本 :マンガラボ!は特にページ数制限もないので、これが描きたい!というパッションで作品をご投稿いただけたら嬉しいです。私は花とゆめ編集部に所属していますが、少女マンガ誌以外に、アプリ・WEBマンガやBL・少年マンガなどジャンルレスに挑戦していただける編集部です。白泉社といえば少女マンガのイメージが強いかなと思うのですが、色々なジャンルに挑戦してみたい方もぜひご投稿してみていただきたいです

最後に、マンガラボ!に投稿する方へのメッセージをお願いします。

eruko :どんなジャンルを投稿してもいいっていうのが魅力だなと思います。自分に合った方向性がわからなくて決めかねてる人にもおすすめします!

花ゆめ山本 :ぜひ面白いマンガを一緒に作りましょう~!

――――――――――――
eruko先生、ありがとうございました!

第5回は6/3(月)に木ノ枝純先生のインタビューを公開! お楽しみに!

関連記事