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2021-05-17

祝・マンガラボ!2周年記念インタビュー!! 第2回ケイティー先生

2019年3月に本格オープンしたマンガラボ!は、おかげさまで2周年を迎えました!

それを記念して、マンガラボ!出身作家さんと担当編集の対談を掲載。知っているようで知らないマッチングしてからデビューまでのお話しや、連載にまつわるエピソードに答えていただきました!
第2回は、「少年マンガコロシアム」の最終選考に残り、現在はYouTubeでマンガ動画チャンネル「ファウストの劇薬」の作画を担当しているケイティー先生です!

「ファウストの劇薬」はコチラから

マンガラボ!に投稿したきっかけとマッチングの経緯を教えて下さい!

ケイティー :マンガの発表ができるサイトを探していたときにマンガラボ!のことを知り、当時開催されていたコンテストに興味を持ったことが投稿のきっかけです。マンガラボ!は、お題に沿ったテーマで描くマンガコンテストが盛んに行われていて、面白そうだなと思いました。

Park山﨑 :初めての投稿は「あの夏の恋4ページマンガ賞」でしたよね。


投稿作「ときめきスタディング」より

ケイティー :そうですね。ただ、私が投稿した作品はラブストーリーを装ってはいるのですが、中身はコッテコテのギャグマンガで(笑)。内心「コレは無視されるか、注意をされるだろうな…」と思っていました。

ケイティー :しかし、編集者の方々からの反応は好意的で、適切なアドバイスもしていただきました。大した作家でもない自分の作品をここまで真面目に見てくれたのか、と嬉しくなりましたね。その反面、悪ふざけが過ぎたな…今度からは余り調子に乗り過ぎないようにしよう、と反省もしました(笑)。

Park山﨑 :僕は“コメント”ではなく、“スタンプ”という形で反応をしました。どの作品も「ケイティーさんにしか描けない独自性のあるギャグマンガ」になっていて、5つの作品すべてにスタンプで「好き」をお伝えし、担当希望を出させていただきました。

マンガラボ!でマッチングした後、YouTubeマンガ動画の制作に至るまでの過程を教えて下さい!

ケイティー :初めての打ち合わせはどういったマンガが好きなのかというくだけたお話から、今後どんなジャンルを描いていこうと思っているのか、どういう行程を辿ってマンガ掲載までいくのか、という今後についてのお話をしましたよね。

Park山﨑 :はい。最初はマンガParkでの掲載を目指そうというお話しをしまして、ケイティーさんの努力の結果、「残念クールガイ タイガーマシマシ」という読切がマンガParkに掲載されました。

ケイティー :その後、YouTubeでマンガを展開してみたい!という私の考えを担当さんに持ちかけました。すると、すでに担当さんの部署でYouTubeのマンガ動画チャンネルを作ろうという企画が進行していたんです! いいタイミングだったのでマンガ動画を一緒にやりましょう、という話になりました。

Park山﨑 :ケイティーさんからは、普段から色々なご提案をいただけるのですが、僕の部署で動き出した企画と偶然マッチしたので驚きましたよ。当時、作ろうとしていた動画のジャンルの1つである「都市伝説」に対しても、非常に興味を持って頂けていて良かったです!

YouTubeマンガ動画「ファウストの劇薬」の制作過程を教えて下さい!

Park山﨑 :動画マンガ「ファウストの劇薬」では、シナリオ担当と作画担当が分かれています。

ケイティー :私が担当する作画は、①シナリオを読む→②“ココは余分だな”と感じたところがあれば削ってネームを描く→③ネームを担当さんに提出→④要修正があれば直して再提出→⑤OKが出ればペン入れや色塗りを行って原稿が完成です。完成した原稿は、担当さんに納品して、その後の音声化・動画化も別の方にお任せしています。

Park山﨑 :ケイティーさんは、②のネームに起こす際にもご提案をしてくださるんです。例えば、2020年11月15日配信の「【都市伝説】死者が行う「裏拍手」裏拍手された人の末路」という動画マンガのときは、後半の「裏拍手をされた主人公が悲劇を迎えるシーン」でアレンジを加えて下さいました。裏拍手の「パチパチ」という音が継続して、かつ拍手の間隔がどんどん短くなって緊張感が煽られるような、ケイティーさん独自の演出にゾッとさせられましたね。

ケイティー :あのときはシナリオを改変したので描き直しになるのかなと思っていたのですが、自分の考えたシーンが採用してもらえて嬉しかったです。

Park山﨑 :ケイティーさんは「ホラー」の演出も巧みですよね!めくった後の次のページに、とても不気味で身の毛もよだつ一枚絵を入れてきたり…。

ケイティー :ありがとうございます! ただ、私の場合、シナリオをもらって描くということを繰り返していると、考えが凝り固まってしまうことが多々あります。そんな状態でお話を盛り上げようと派手な演出を入れてしまって、担当さんから一度ストップをかけてもらうこともしばしば…。

Park山﨑 :そんなこともありますね(笑)。より一つの動画をおもしろいものにしよう、というお気持ちを持って下さっていて有り難いのですが…。

ケイティー :一歩下がって冷静に全体を見てくれる担当さんには毎度助けられているなぁと思っています。

YouTubeマンガ動画と従来のマンガの違いはどんなところでしょうか?

ケイティー :従来のマンガは、フキダシ内の台詞を読んでストーリーを読み進めていくのですが、マンガ動画は台詞のほかに音声がついています。声優さんの声色や、いつ喋り出すかでキャラクターの心情やお話の中で今起こっていることが、どれほど緊迫した状況なのかをよりハッキリと伝えられることができるのではないかと思いますね。

Park山﨑 :ケイティーさんと同じ意見です。聴覚でも読者に訴えかけられるところが利点ですね。

ケイティー :あとは、「演出が劇的に表現できること」だと思います。従来のマンガでは複数のコマが組み合わさって1ページを構成しているので、強調したいコマをめくった瞬間に目につく配置にするのがセオリーですが、マンガ動画は基本1コマずつ見せる形式になっているので1シーンごとの驚きが大きいと思います。

Park山﨑 :動画形式ですので、「読者が主体的に読まなくても、楽しめる」というところもいいですよね。

最後に、マンガラボ!に投稿する方へのメッセージをお願いします。

ケイティー :ベテランの方は、マンガラボ!内で開催されているコンテストへ投稿されてはいかがでしょうか? 自分にとって得意なテーマのコンテストでしたら賞も狙えますし、落選したとしても編集さんたちの目に止まるかもしれません。

Park山﨑 :そうですね。当たり前ですが、編集の好みも様々なのでどんな作品でも気軽にチャレンジしてほしいです。

ケイティー :私も「あの夏の恋」にギャグマンガを投稿していますしね(笑)。初心者だよという方は短い話を気楽に投稿してほしいなと思います。そのお話の中で「ギャグマンガを描こう」とか「ホラーに挑戦しよう」とか目的を持って描く練習をすると、自分の得意なジャンルが見つかるかもしれません。要は、マンガラボ!に投稿して損はないよ、可能性が広がるかもしないよ! といった話です。

Park山﨑 :そうですね。今後、白黒の見開きマンガだけではなく、マンガ動画や縦カラーマンガなどにも積極的に挑戦をしていきたいと思っています。極端な話ですが、今までイラストしか描いたことがない…という方でも、そのイラストを投稿していただけると嬉しいです!

ケイティー :そして、マンガ家を目指すのもいいけど…マンガ動画にも来てくれないか(笑)。

 

 

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ケイティー先生、ありがとうございました!

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