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2021-04-19

祝・マンガラボ!2周年記念インタビュー!! 第1回梅ちゃづけ先生

2019年3月に本格オープンしたマンガラボ!は、おかげさまで2周年を迎えました!

それを記念して、マンガラボ!出身作家さんと担当編集の対談を掲載。知っているようで知らないマッチングしてからデビューまでのお話しや、連載にまつわるエピソードに答えていただきました!
第1回は、「第1回 マンガPark 連載争奪コンテスト」で連載ゲット賞を受賞し、現在マンガParkで「JKくのいちは全てを捧げたい」を連載中の梅ちゃづけ先生です!

「JKくのいちは全てを捧げたい」はコチラから

マンガラボ!に投稿したきっかけとマッチングの経緯を教えて下さい!

梅ちゃづけ :コミティアへ自分の漫画を持っていき、出張編集部に持ち込みをしました。そこでお話しした編集者からマンガラボ!で連載権をゲットできる賞があることを教えていただき、投稿をオススメされたのがきっかけです。

Park井手 :コミティアで梅ちゃづけ先生の原稿を拝見した編集者は私ではないのですが、とてもいい人がいたという話は聞いていました。それが梅ちゃづけ先生だと知ったのは、マンガラボ!でマッチングした後のことですね。

梅ちゃづけ :そうだったんですね、そんなことが。

Park井手 :梅ちゃづけ先生がマンガラボ!に投稿してくださった作品では、天使の女の子がとにかくかわいくて、ただものじゃないなと思いました。悪魔の男子もかっこよかったのですが、更に印象的にかっこよくなるのではないかと思って、そのことをねちねちコメントに書いているうちに飽き足らなくなって担当希望を出したことを覚えています(笑)。


投稿作「天野さんが天使で悪魔は落ちた」より

マンガラボ!でマッチングした後、初めて打ち合わせをしたときのことを教えて下さい!

Park井手 :最初は、お昼ご飯を食べながらでした。食事中は「人生においてハマってきた作品や性癖の話」などで盛り上がり、食後に「思い切りかわいくてかっこよくてでもちゃんとドキドキする忍者ラブコメ」を描いてほしいというお話になりました。

梅ちゃづけ :そうですね。自分の好きなものを人に話したり伝えたりするのは苦手なのですが、どういう作品が私に合っているのか、どんなものが好きなのか、打ち合わせの中で引き出してもらいました。

Park井手 :梅ちゃづけ先生は男女ともすごく魅力的に描けて、体のデッサンがしっかりしているのでアクションシーンも描けるところが、ものすごい武器だと思っていたんです! アクションシーンを描くコツってあるんですか?

梅ちゃづけ :頭の中で動画を作って「ここがカッコイイ!」という場面を軸にマンガにしていきます。デッサンよりも勢い、構図や演出で描くのがコツだと思います。

Park井手 :なるほど、梅ちゃづけ先生は動画的に考えていたんですね。作家さんらしい視点だなと思います。

 
「JKくのいち」には、かっこいいアクションシーンが続々!

初回の打ち合わせから「忍者ラブコメ」の方向で進めていたとのことですが、立ち上げのときの思い出や苦労したことを教えて下さい!

梅ちゃづけ :何回も何回もリテイクをもらって描き直したことですね。1話のネームは、枚数でいうと300枚ぐらい。描いてるうちにキャラの設定や世界観が変わるほど描き直しました。

Park井手 :そうでしたね。すごい枚数。ひどい担当編集ですね。連載における担当編集の仕事は第一話で5割、と言えるくらいに1話が大切だと思っていますので、ものすごくリテイクさせていただきました。でも、梅ちゃづけ先生は投げ出したりなど一切せずにどんどん直してくださった。この方なら、絶対に長く連載できるはずだと確信して、1話のボリュームを上げました。いい話風に言いますが(笑)。

梅ちゃづけ :そのおかげもあって、良い1話が出来上がったと思っています! 電子で連載しているので読者の方の反応もすぐに確認でき、たくさん反響があったようで、嬉しかったのをよく覚えています。

「JKくのいち」連載開始から今年の8月で丸2年になりますが、現在の打ち合わせシーンを教えて下さい!

梅ちゃづけ :ここでは言えないようなことばかりですが(笑)。

Park井手 :そうですね(笑)。最初の打ち合わせ後、コロナ禍に入ってからは電話での打ち合わせがメインになり、虎之助と小花の“ピンク色のネタ”を大声で編集部の電話で話して、切った後にちょっと恥ずかしくなることがよくあります。

Park井手 :それ以外で印象に残っていることは、梅ちゃづけ先生が「虎之助のメガネは譲れない」とおっしゃっていて、「忍者でメガネだとメガネ飛んでいきませんか」と私も一瞬粘ったのですが、先生がとてもまっすぐな目をしていらしたので「この人からメガネを奪ったらダメなやつだ」とハッとしまして、「はいメガネありで」とお答えしたのを覚えています。

梅ちゃづけ :常に自信がない私としては、編集者がいてくださることで背中を押してもらえてありがたいなと思っています。あとは、自分では引き出せなかったシーンやセリフを引き出してくださったり、「担当さんが通してくれたから」とネームを思いきり原稿に出来るので、打ち合わせから得られることは多いです。

「JKくのいち」の中で描きやすいキャラクターや、お気に入りのキャラクターはいますか?

梅ちゃづけ :主人公の小花が一番描きやすいです。虎之助みたいな扱いに困る男子の前でも自分のペースを貫けるので。あとは、虎之助も描きやすいです。

Park井手 :梅ちゃづけ先生の描く虎之助は「うちのエロエース」として信頼を置いています。ただ、私は「二番手キャラ」に思い入れる性癖がありまして、すぐに「龍は何してるの?」「紺はどこに行ったの?」といった質問をしがちですね(笑)。

梅ちゃづけ :確かに。

Park井手 :梅ちゃづけ先生は、たくさんの個性的なキャラクターの相関関係を描くのがとてもお上手だと思いました。担当してすぐに見せていただいた、昔から描きたいと思っているというネタにもたくさんキャラが出てきていて。そうやって長く自分の中に培ってきたものを見せていただけるのは担当編集としてもとてもありがたいですし、ご自分で気付かない武器が隠されていると思いますので、好きなものや性癖はたくさん編集に共有していただいて、作品に繋いでいっていただきたいです。

 
「JKくのいち」は、個性的なキャラクターの人間関係も見どころです!

梅ちゃづけ先生は、過去に一度他誌のデビューの経験があると思いますが、マンガラボ!からのデビューは、今までの漫画賞からのデビューと何が違うと思いますか?

梅ちゃづけ :マンガラボ!はデビューできるチャンスが多いなと思います。たくさんの編集者と読者の方に見てもらえるので、そこが他誌とは違うと思えるところです。私のような無名な作家がたくさんの人に見てもらうことの難しさは他誌で連載していた時に痛感していたので…。

Park井手 :たくさんの方に見ていただく機会といえば、梅ちゃづけ先生には、マンガワン(小学館)さんに出張掲載していただいたり、今もゼブラック(集英社)さんに掲載されたり、comico(NHNジャパン)さんに縦カラー化して出張掲載していただいていますよね。

梅ちゃづけ :そうですね! 「白泉社」の枠を越えてマンガを掲載していただけたことはすごく驚きました。

Park井手 :そこら辺の柔軟さもマンガParkの強みです。

最後に、マンガラボ!に投稿する方へのメッセージをお願いします。

梅ちゃづけ :「こんなに好きなものばかり描いてていいのか…。」と思うほど、楽しくマンガを描かせて頂いてます。マンガラボ!には、自分の好きなマンガを好きになってくれる人がたくさんいると思うので、一緒に頑張りましょう!

 

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梅ちゃづけ先生、ありがとうございました!

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