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2025-11-19

マンガPark作家コメントDay開催記念インタビュー!! 第4回(終)/にむまひろ先生

2025年11月20日(木)の「マンガPark作家コメントDay」まで、いよいよあと1日!

スペシャルイベントを迎えるにあたって、コメンテーターを務めてくれる作家さん4名&担当編集者へ突撃インタビュー!
マッチングからデビューにいたるまでのお話や、週刊連載ならではのエピソード、作品の裏話までたっぷり教えてもらいました。

最終回となる第4回は、マンガParkで『アフター・ミッドナイト・スキン』を連載中のにむまひろ先生です!

プロフィール
 にむまひろ
マンガラボ!出身。2020年「絶対KISSするラブコメコンテスト」に応募した『つき合いはじめの子たち。』が最終選考通過作品となる。
2021年にマンガParkで連載開始のアフター・ミッドナイト・スキンはシリーズ累計100万部を突破。コミックス①~⑥巻(紙・電子)が絶賛発売中。
作業環境プロフィールも公開中!
©にむまひろ/白泉社

マンガラボ!に投稿したきっかけとマッチングの経緯を教えてください!

にむまひろ :2020年自粛期で、原稿を見てもらう機会をWEBで探していてマンガラボ!と出会いました。ちょうど「絶対KISSするラブコメコンテスト」の募集が始まっていたのですが、私はシリアスめだったり重いテーマの話を描いていてラブコメを意識して描いたことはなく、応募するか最初は迷っていました。でもそれ以上に、当時私はめちゃくちゃ思い詰めていて。ありがたいことに出版社さんからいくつかお声がけはありましたが、私が希望する形やジャンルではなくて、でもマンガを商業で描きたくて、ぐるぐるどこにも向かえずにいました。そんな状態からなんとかして抜け出したくて……。「ラブコメを描いてみよう!」と決めました。

Parkたまだ :にむさんが思い詰めていた時期を抜け出すきっかけをマンガラボ!が作れたのは素直にとても嬉しいです。

にむまひろ :SNSで1枚だけ描いていたDKのつき合いはじめの子たちのイラストを元に、キスするまでの二人のエピソードを考え描きはじめました。作りはじめてみたら無我夢中になって、コンテストのことも悩んでいたこともどこかに飛んでいって……。「読んだ人が楽しくて笑顔になってくれたらいいな」って気持ちでいっぱいになったんです。元々人を楽しませるのが好きで仕方なかったのですが、マンガを描く上でもこのスタンスが自分の中でしっくりきたのが嬉しかったです。コンテストへ投稿した翌日、たくさんのスタンプとマッチング申請があってコメントもいただいて、嬉し泣きしました。

Parkたまだ :『アフター・ミッドナイト・スキン』(以下『アフミス』)とは全く異なる作風でしたよね。でも絵柄の美麗さは当時から輝いていましたし、“作家さんの萌え”が詰まった表情ややり取りがすごく印象的でした。私を含め色んな編集者が惹かれていたと思います。

にむまひろ :複数の編集さんにすごく褒めていただいて、同時に「こんな風にしてみたら?」「こんなところも見たい!」ってアドバイスも貰えて、めちゃくちゃ新鮮でした。こんなに具体的なアドバイスをいただけたのも初めてで、ラボ!に投稿して本当に良かったと思っています。


マンガラボ!「絶対KISSするラブコメコンテスト」最終選考通過作品『つき合いはじめの子たち。』より

初回の打ち合わせではどのようなお話をされましたか?

にむまひろ :一番最初の打ち合わせは電話で、とても緊張してました。第一声の印象は「なんて可愛い声なのー!」ってときめきました。大好きなBLの話もして、たまださんBLも詳しいので、好きを共有できて本当に楽しい時間でした。

Parkたまだ :私もすごく楽しかったです! そして私もラボ!からマッチングした作家さんとの打ち合わせ経験が少ない中でしたので、ものすごく緊張していました……! 「白泉社で描きたいと思ってご投稿してくださった期待を裏切れない……」と意気込んでいました。

にむまひろ :それが5年目ともなると、お互い疲れが声に出るのも気にせず掠れた声で打ち合わせ、話作りのときはおもしろ会話になることが多いので大声で爆笑しています。今も変わらず楽しいです。

担当編集者とのやり取りで、特に記憶に残っていることはありますか?

にむまひろ :初めて電話でお話してから2年後に、初めて直接お会いしたときの笑顔がとても記憶に残っています。

Parkたまだ :笑顔!照れますね。

にむまひろ :それから作品を作る上で「私が言うことは全部提案なので」って言ってもらえたことです。私は安心して自分の思っていることや読者さんに届けたいことを相談できるし、どうして自分はそうしたいのか、何を譲れないのかを自分に素直に問いかけられるようになれました。

Parkたまだ :「打ち合わせ中の発言はすべて提案」というのは本当にその通りで、今も変わらず思っています。私は良し悪し含め色んな可能性をあれこれと提示しますが、取捨選択するのは作家さんであってほしいので。

『アフター・ミッドナイト・スキン』は2025年5月に連載4周年を迎えられ、シリーズ100万部も突破されました。本当におめでとうございます! 大ヒット作品の誕生エピソードを教えてください。

にむまひろ :ありがとうございます! SNSで描いていたリーマンBLをベースに、でもキャラ設定やストーリーは一から練り直しました。

Parkたまだ :ご投稿いただいた男子高校生ものも最初は検討したのですが、にむ先生の描かれる男性は特に色気が魅力的だったので「色気を一番活かせる属性のキャラクターがいいのでは」と思いました。そこで元々オリジナルキャラクターとして描かれていた犀川(さいかわ)・虎谷(とらや)を主人公にした作品を提案し、どんどん肉付けしていくことになりました。

にむまひろ :スーツフェチなのでスーツリーマン描くの嬉しくてわくわくしましたが……。“クズ攻め×淫乱受け”の設定とプロットが決まったものの、クズ攻めも好きな私ですが、描くとなるとまた違っていて。クズ過ぎたり優しすぎたりとクズ加減が難しくて、最初はネーム調整にすごく時間がかかりました。「受けもこんな攻め絶ッッッ対好きになるわけないじゃん! くっつく未来が見えない!」って悩んで悩み過ぎて、不眠症になって何日も眠れず結構危険な状態になりました……。でも、その時二人のことを諦めずに考え続けたことで、私の中で生きている犀川と虎谷が爆誕しました!

Parkたまだ :打ち合わせ当初は、特に犀川の意地悪・溺愛のバランスにすごく悩まれていましたよね。「キャラはしっかり振り切らないとアクも魅力も中途半端になってしまうので極端なくらいやりきりましょう!」と打ち合わせを重ねたことで、読者さんからもこんなに愛されるスパダリになりました……!

にむまひろ :今も日々成長するキャラのことを考え悩みながら描いてますが、二人のことで悩めるって本当に幸せだなあと感じています。


『アフター・ミッドナイト・スキン』第2話「条件」より(コミックス第1巻収録)

キャラクターの表情や所作、演出など、繊細で美しい画面を生み出す上で意識されていることはありますか?

にむまひろ :作画時でもカメラが回ってるというか、頭の中で映像が流れていて、シーンごとにキャラが放つ空気感や演出ごと描き出している感覚です。マンガで描いているコマって、その前後にもちゃんと感情を伴う表情や動作があって、その一連の中で“導入部分”だったり“過程”だったり“最高潮の部分”だったりが存在している……と思っていて、そこを描くのがたまらなく高揚します! 例えば“優しく相手の肌を撫でていた指先がふと止まった瞬間”って「何を想ってるんだろう」ってすごくどきどきするし、その瞬間のときめきを読者さんにも感じてほしくて、丁寧に繊細に描くよう心がけています。

Parkたまだ :前後の流れやキャラの感情に沿って画面を作ってくださっているのは強く感じます。作中で同じようなシチュエーションがあっても、キャラの感情などは毎回絶対に違うので、それに伴って“違う見え方”を常に意識されているように思います。

作品の中で、特に思い入れのあるシーン・エピソードを教えてください。また、作品の裏話があればこっそり教えてください!

にむまひろ :思い入れは毎チャプターありますが、その中でもやっぱり両想いになった13~14話、最近では攻めの嫉妬6巻、トラウマを二人で受け止めた34~35話です。

Parkたまだ :13~14話は読者さんの人気も非常に高い回ですね。

にむまひろ :裏話は6巻26話のことを……。26話で攻めの“ひとりえっち”をどうしても描きたくて、描きたいことをたまださんに相談しました。でもどんな風に描くか頭には浮かんでいても、言葉で伝えきれなくて……。でもたまださんは「ネーム描いてみてください!」って私を信じてくれたので、ネーム段階で伝わりやすいよう丁寧に、さらにトーンを貼って思いの丈を込めて描いて送ったら「すごく良い!!!」と言ってもらえて、とても嬉しかったです。

Parkたまだ :お話ししていて、大事にしたいポイントはすごく伝わってきました。なので、他の上手く言葉にまとまりきらない部分は、ネームで見せていただくのが一番だと思ったんです。打ち合わせで完璧に言語化することよりも、マンガの形になったときに作家さんの意図がきちんと表現されているかの方が重要だと私は考えていて。最終的に読者さんに届くのは“マンガ”なので……! その結果、打ち合わせ時に想像していた以上に素晴らしいネームと完成原稿をいただけました!

にむまひろ :たまださんと私の、この作品で大切にしているものが一緒だった、という裏話です!

『アフター・ミッドナイト・スキン』第26話「漣」ネームの一部(コミックス第6巻収録)

4年を超える長い連載期間の中で、苦労されたこと・嬉しかったことなど、印象的な思い出はありますか?

にむまひろ :4年はあっという間に感じますが、連載開始した時のことは遠い昔のようにも感じています。あれは5巻くらいの時だったと思うのですが、長期連載を1カプで続けることをたまださんから心配されたことがありました。でも私が「犀川と虎谷のことをまだ全然描き足りない!」という感じなので、今は優しく見守ってくれてると思います。

Parkたまだ :BLは1つの作品内でメインカプとサブカプが生まれることも少なくないので、もしそういった希望があれば……と思ってお伺いしたことがあったんですが、結果は今にむさんがおっしゃったとおり「まだまださいとらだけで走ります!」とのことだったので、今は「ぜひ!」という気持ちでおります。

にむまひろ :長期連載の苦労……より喜びばかりです。付き合う前はもちろん、付き合ってからの物語もとても好きで、その気持ちが強くなって自分でマンガを描き始めたのもあり、付き合ってからの二人を長く描くことができているのがとても嬉しいです。ひとえに読者さんがいてくださるからで、読者さんとの思い出は全部宝物です。嬉しいことの一番です。

Parkたまだ :初期の打ち合わせの頃から、「付き合った後の物語をたっぷり描きたい」とおっしゃっていたのは強く印象に残っています。これからもにむさんに描きたいことがある限り『アフミス』を続けていけるように、そして読者さんに楽しんでいただけるように続けていきたいですね。

特にBL作品でのデビューを目指す投稿者へのアドバイスがあればお願いいたします。

にむまひろ :デビュー後や連載が始まると原稿に追われて、練習や挑戦に時間を取りにくくなることもあります。どんなシーンでも臆せず描けたらきっと助けになるので、デビュー前はのちのち走り続けるための準備期間と思って恐れず色々なことに挑戦してみてください。私の経験上、遠回りだと思っても苦しいことがあってもひとつも無駄になっていないので……!

Parkたまだ :私からはそうですね……! 私がBL作品で見たいのは描き手の方のカップリングの好み・フェチが濃い作品です。ラボ!は1枚から投稿もできるので、マンガでもイラストでも、まずはご自身の好きなカップリングを紹介するつもりで使ってもらえると嬉しいなと思います。

にむまひろ :そして私はマンガラボ!を見つけた時、ラボ!ブログも隅々まで見ました。出版社さん編集者さんたちの熱意が伝わってきて楽しいのでぜひ読んでみてください!

マンガラボ!に投稿する利点・担当編集がいて良かったことを教えてください。

にむまひろ :作品はSNSなどでも見てもらえますが、日々アップされるたくさんの作品に埋もれてしまうことも……。でもマンガラボ!なら思い立ったときに投稿できて、そして多様な編集者さんに見てもらってアドバイスを貰えたり反応を貰えるのは、とても大きな利点だと思います。私は意を決して飛び込みましたが、私がこう行く!って覚悟を決めたら担当さんが背中を押して一緒に山を登ってくれる……なかなか得られないことです。飛び込んでよかったです。

Parkたまだ :一緒に山を登るパートナーになれると編集者として嬉しいです。白泉社の全編集者がマンガラボ!を見ているので、どんなジャンルでもぜひ気軽にご投稿いただきたいです。

最後にコメントデーへの意気込みと投稿者へメッセージをお願いします!

にむまひろ :とてもとても緊張しています……そして作品を見せていただけることがめちゃくちゃ嬉しいです! 楽しみにしています!

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にむまひろ先生、ありがとうございました!

マンガPark作家コメントDayは2025年11月20日(木)開催! 今からイベント当日17:00までに投稿された作品には、プロの連載作家さんから直接コメントがもらえるかも!? 皆さまのご投稿を心よりお待ちしております!

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