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2019-10-24

「LaLa」編集部 藁谷周太郎×山田久瑠実フレッシュトーク <好き!>の気持ちをみなさんと共有したいです!!!

10月27日(日)1日限定で開催される新コンテスト「ラララボ!1dayハイスピードマンガ賞(コンテストの詳細はコチラ>>)」の選考に参戦するのが、今年「LaLa」編集部に配属されたばかりのフレッシュ編集者・藁谷周太郎さんと山田久瑠実さん。まるで19年前の鈴木編集長と井手編集長を観ているよう…? 若さとコメント入力速度ではだれにも負けない(はず)のお2人から、みなさまへのメッセージをお届けします。

白泉社への志望動機はやっぱり「漫画とエンターテイメントが大好き!!」だから

───「LaLa」鈴木編集長が、「「ラララボ!1dayハイスピードマンガ賞」で投稿される作品は、投稿者さんの自己紹介だと思って受けとめ、ともに歩む未来予想図を描きたい」と仰っていました。プロポーズのような言葉に、投稿者さんもお相手の人となりが気にはじめていると思います。そこで最もフレッシュな編集者のお2人からも、「自己紹介」をお願いできますでしょうか?

藁谷:面接みたいですねー(笑) ええと僕は、漫画や映画、舞台などエンターテイメント全般がものすごく好きです。特に漫画は小さい頃から大好きでしたし、学生時代も漫画関係の会社でアルバイトをしていたので、就職活動の時に白泉社を受けたんですけど……筆記試験の時から不思議と「波長が合う」気がしたんです。面接もすっごく楽しかった~。ただ自分の<好き>をめいっぱい話していた感覚です。結果、内定までいただけました!

山田:私は、「マンガPark」編集長の井手さんが立ち上げた『ヴァンパイア騎士』がめちゃめちゃ好きで…こんな面白い漫画を作る会社に、私も入りたいと思って白泉社を受けました。ドギツくて、中毒性があって…女の子が夢中になっちゃう漫画を、私も作りたい!と思ったんです。

───そしてまんまと「LaLa」編集部に配属されたわけですね。

山田:ホントですよね! いろんな所で「好き好き」言ってよかったなぁ! 言ったもん勝ちだなぁ!と思って(笑)。名刺にもほら…ヴァンパイアをイメージした似顔絵を描いていただいたんですよ!

───ホントだ! コウモリをつき従えている!!

山田:本でも漫画でも映画でもファンタジー…特に『ヴァンパイア騎士』や『犬夜叉』のような<異種間恋愛もの>が本当に大好きで💛 あとは、ミニシアターで上映されているヨーロッパの仄暗い映画とか…ああいう空気感って良いですよね💛 …って語りはじめると周囲からちょっと気持ち悪がられるんですけど(笑)。最近は、ファンタジーが少なくなってきているので忸怩たる思いを抱えながら日々書店でファンタジー作品を開拓し、お休みができると仄暗い場所(自室)に引きこもって存分に読書をする生活を送っています。多少天候が荒れてもむしろ「これで堂々と、引きこもれるぞ💛」みたいな。

───……本当にヴァンパイアみたいですね。小さい頃からそうなんですか?

山田:実は小さい頃、我が家で漫画が禁止されていたんです。交渉を重ねて徐々に漫画禁止ルールに穴をあけ、読める範囲を広げていった結果、なぜか漫画編集部に就職が決まっていたんですね…。禁止されると、むしろ反動が大きくなってしまうんでしょうね(笑)

───全国の親御さんにもぜひ参考にして頂きたいです。ちなみに藁谷さんの名刺は…?

藁谷:ヅカですね!(キリッ) 僕、宝塚歌劇が大好きで💛 昨日も観ましたし、月に何回か劇場に足を運びます。宝塚と一口で言っても、各組ごとの特色もありますし、演目も幅広いんで、何度でも楽しめるんですよ。昨日観たのはハリウッドを舞台にしたものですが、僕、ハリウッド映画も好きだし💛 あとBLもすごい好きで……💛

───は…はい?

藁谷:戸惑われている…(笑)。先輩方にも「お前それ、ビジネス用だろう」って思われていたらしいんですけど、お話しているうちにお墨付を頂けるようになってきました! 学生時代にアルバイトしていたのも、WEB漫画制作会社のBL事業部だったんです。今は特に流行でもあるし、BLはラブコメでもシリアスでも、背景に重厚な世界観を持っている作品が多いと思うので、BLのいいエッセンスを少女漫画に逆輸入するような形で持ち込むことはできるんじゃないかと思っています。あと、こういう雑談から作家さんが次の作品のアイデアを閃いてくださることもあるので、自分の<好き>を今のうちにできるだけたくさん溜めこみたいなと思っていて……。だから、布教されるのも大好きなんです💛

山田:私もそうですね! 共通言語がある同士で盛りあがるのも楽しいんですが、作家さんと編集者でお互いに知らない世界のことを布教し合うのも楽しいです。とっても💛

───周囲にあまり理解されない性癖を持っている方でも…?

山田:はい💛 なんでも。なんでもござれという…。

藁谷:むしろ、そういうものを強く持ってらっしゃる方とお話するほうが楽しい気がします。「知らない世界を知りたい!」と思っていたら、僕の場合はいつの間にか宝塚とBLに行き着いたところがありますし…。どんな趣味でも「生まれながらに好き」っていうことはないわけですから。僕の宝塚も母親の影響ですし、BLは「カップリング萌え」について学んだ瞬間にパーッと世界が広がったんです。今までラブコメを楽しんでいた自分は、そこに「関係性」を観ていたんだ!と気づいて…。

山田:BLと少女漫画は本質は同じですもんね。ファンタジーでもありますし。

藁谷:…好きな話題になるとベラベラ話し続けちゃうので、山田さんと一緒でちょっと周囲にひかれちゃうこともあるんですけど(汗)。投稿者さんにもぜひ、布教されたいです!

作家さんと向きあってみて感じたこと

───あこがれをもとに入社されて、実際に作家さんと共同作業を始めたところだと思いますが、想像していたのと比べて現実はいかがですか?

藁谷:思っていた以上に仕事はたくさんあって(笑)。僕らはヒイヒイ言っているのに先輩たちは涼しい顔をしているので「スゴイな!」と思うんですけれど…作家さんとのお打ち合わせは、思っていた以上に「楽しいな! 手ごたえがあるんだな!」と思っています。熱意を持って素直に自分の考えをお伝えすると「それいいですね!」って言ってくださって、面白く調理されたネームが拝見できる。それが…すんごく楽しいです。

山田:私も、まだまだ試行錯誤なんですけど、作家さんとお話する中で作家さんの皮を剥いていくというか…いろいろなお顔を拝見できるようになるのが楽しいです。先日も、シリアスな作品をよく描かれる方が「ラブコメが描きたかったはずなのになぜこうなったのか…?」と仰っていて。それなら…と「起承転結を飛ばして、細かい設定も飛ばして、<これが、愛なんです!>みたいなネームを作ったんです。そしたら、すごく楽しい面白いラブコメが出来たんですよ💛 今までとても真面目な方だと思っていたら、ここまでふざけてくださるんだ…って感動しました。

藁谷:「雑談から新しい作品が生まれる」と研修で言われるんですが、正直「ホントかあ?」って思ってたんです。でも、ホントでした(笑)。最近、お互いに楽しいと思っている話題で盛りあがった後は、面白いネームを頂けるんだというのが実感を伴ってきて…。

山田:私は元々そんなに喋る方ではなく聞くのが得意で、普段は友達と電話もしないし、家では本当に喋らないんですけど…作家さんとのお打ち合わせは楽しいし、どんな長電話でも苦ではないんです。おそらく雑談をしている間も、「いいネーム」という同じ目標があって、目指す方向が同じだからじゃないかなと思っています。作家さんにもそう思っていただけていると嬉しいんですけども。

先輩後輩関係ない! 選ぶのは作家さん自身というマッチングシステム

───ちなみに今回の1dayハイスピードマンガ賞は「マンガラボ!」内での企画ですが、今までお2人は「ラボ!」で作品を読まれたりしますか?

山田:かなり頻繁に観ていますよ! まずは「今日のランキング」上位から読んで、その他に広げていく感じです。競争率の高い作家さんもいらっしゃって、気づいた時には2~3人担当希望ついてたりするんですよ。そういうの見ると新人的には「ウッ!」っとなりますね。「あ~! もうついちゃってる!」って。

藁谷:ね。僕はでも担当希望が先についている作家さんにも、希望を出しますよ! 作家さんの方に選ぶ自由があるので。横取りを狙って(笑)。 実際にマッチングさせていただいた方もいます。やり取りしながらデビューや連載を目指していますが、すごくワクワクしています。

山田:私も何人かマッチングさせて頂きました。「マンガラボ!」には日々たくさんの投稿があって読むのが追いつかないくらいなのですが「…見逃してはならぬ! いい作家さんを見逃してはならぬ!」みたいな気持ちです。

私たちを踏み台にしてステップアップしてください!

───それでは最後に今回の「1dayハイスピードマンガ賞」にむけての意気込みと、投稿者さんに向けたメッセージをお願いします。

藁谷:自分の中で形になっていなくても、とりあえず出してみていただきたいな!と思っています。実際に「投稿した」ということが、自信にもつながると思いますし、今の時代1人で描くことも簡単になりましたが、「編集者と一緒に作る」と、ひとりでは難しい部分を補いあえるのが魅力的なところだと思うので。みなさんが「今」持っている力を出してさえくだされば、僕たちがそれを支えますから、ぜひぜひ見せていただければ!

山田:どこでも漫画を発表できる時代に、わざわざ出版社主催のマンガ賞に応募するのはちょっとハードルとリスクが高いかも知れませんが、私たちは、最初の読者として作家さんが持ってらっしゃるものや悩みも全て受けとめる気持ちでいます。執筆される方は、描いてるうちに「これで良いのか?」とぐるぐる悩んだり、自信がなくなっちゃったりすると思うんですけれど、それもすべて吐き出していただければ! むしろ私たちを使って、踏み台にして、ビッグな漫画家さんになってくれたら嬉しいと思っていますので、ぜひぜひ皆さんの力の入った作品を読ませていただけたらなと思います!

───ありがとうございます!

 

山田久瑠実
2019年入社、「LaLa」編集部所属。3歳から今年の7月までモダンバレエを習っていたしなやかガール。推し小説家は雪乃紗衣、紅玉いづき、上橋菜穂子、荻原規子(敬称略)、好きなセリフは「感情じゃなくて理屈で人間の定義に線を引けよ」(鋼の錬金術師 エンヴィーのセリフ)

藁谷周太郎
2019年入社、「LaLa」編集部所属。趣味は宝塚観劇、映画鑑賞。学生時代にはBL漫画の原作にも挑戦し、「おっさんずラブ」にも滾るふんわりムードの好青年。座右の銘は「昨日から学び、今日に生き、明日に期待する」
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